習政権に最も厳しい状況…異例の全人代延期へ[2020/02/18 12:07]

 中国では感染拡大を受けて、国会にあたる全国人民代表大会が延期される見通しとなりました。習近平政権は発足以来、最も厳しい状況に立たされました。

 全人代はSARS(重症急性呼吸器症候群)が猛威を振るった2003年でさえも例年通り3月に開催されてきました。全人代はその年の国の方針を定めて経済成長率の目標を示すなど、中国政治にとって一年で最も重要なイベントです。延期が確定すれば、経済発展で求心力を維持してきた政府にとって大きなダメージです。これまで習主席は先月20日に初めてウイルス対策を指示したとされてきました。その後、2週間も早く「私は1月7日に指示した」と述べましたが、これには「それならなぜ対応が遅れたのか」と疑問の声が出ています。政府は地方の幹部を大量処分しつつ、不満をそらそうと懸命です。トランプ大統領との「米中摩擦」と「香港の大規模デモ」で大きく揺さぶられてきた習政権は新型ウイルスという3つ目の大波で発足以来、最も厳しい状況に立たされています。

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