「感染症は米軍が武漢に…」国民の不満そらす狙いか[2020/03/13 20:05]

 中国では市民の抗議が相次ぐ一方で、政府は「収束」をアピールしています。中国政府の狙いはどこにあるのでしょうか。中国・北京から報告です。

 (千々岩森生記者報告)
 新しい情報ですが、中国外務省の報道官がツイッター上に今回のウイルスについて「感染症はアメリカ軍が武漢に持ち込んだ可能性がある」と書き込んで波紋が広がっています。ちょっと耳を疑う話ですが、矛先を変え、くすぶる市民の不満をそらす手法です。今、中国政府が狙うのは、これからは中国がウイルスから世界を救うというストーリーです。感染拡大で苦しむ国々に中国が、いわば「正義の味方」のように登場する作戦です。早速、中国はイタリアなどに医療チームを派遣しています。中国は世界のリーダーだとアピールする狙いです。中国政府も初動の遅れや情報の隠蔽が世界に感染を拡大させたという批判は分かっています。そうした批判をそらすためにも今後、さらに中国が世界を助けているという姿を強調していくことになりそうです。

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