国連専門家パネル「北朝鮮 核施設の建設続く」[2020/04/22 07:57]

 北朝鮮の制裁違反を調べる国連の安全保障理事会の専門家パネルは最終報告書で、北朝鮮が制裁決議に違反して「核施設の維持と建設を続けている」と結論付けました。

 国連の専門家パネルは21日、北朝鮮の制裁に関する年次報告書を公表し、北朝鮮が中国に対して国連決議で禁止されている石炭や砂の輸出を繰り返し、合わせて4億ドル、約430億円を稼いだと分析しています。また、制裁違反となる北朝鮮国民の海外での出稼ぎや仮想通貨へのサイバー攻撃も続いていて、核・ミサイル開発の資金源になっていると指摘しました。去年12月に撮影された寧辺(ニョンビョン)の核施設の衛星写真には、7月にはなかった建造物が新たに見つかり、アメリカとの非核化交渉が決裂するなか、「北朝鮮が核施設の維持と建設を続けている」と懸念を示しています。また、北朝鮮で密輸された日本の高級車が確認されたほか、第三国から入手したとみられるスイス製のロボット機械が国民に公開されるなど、制裁逃れが相次いでいることが明らかになりました。年次報告書は先月に公表される予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大などの影響を受けて発表が遅れていました。

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