チベット仏教の指導者に中国政府「一般の中国人だ」[2020/05/20 17:04]

 チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世が25年前に2番目の地位に認定した男の子について、中国政府は「後継者ではなく一般の中国人だ」と主張しました。

 ダライ・ラマ14世は1995年、2番目に高い地位の宗教指導者、パンチェン・ラマの後継に当時6歳の男の子を認定しました。すでに30代になっているこの男性について、アメリカのポンペオ国務長官は後継と認めない中国が身柄を管理下に置いているとみて「居場所を明らかにすべきだ」と批判していました。これに対し、中国外務省は「この人は一般の中国人で中国の義務教育を受け、今は就職している」としたうえで「本人や家族は今の生活が妨害されることを望んでいない」と述べました。さらに「チベットで信仰の自由は十分に保障されている」と主張する一方で、ダライ・ラマらについて「宗教的地位は中国政府が決める」「後継者の決定は当然、中国の内政問題だ」として信仰への政治介入を正当化しました。

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