香港議会 “中国国歌の侮辱禁じる”条例可決[2020/06/04 21:34]

 中国政府が香港への影響力を強めるなか、香港の議会は中国の国歌を侮辱する行為を禁じる「国歌条例案」を可決しました。

 4日に可決された国歌条例案は、中国の国歌を替え歌で侮辱する行為などに対し、罰則を科すことが盛り込まれています。条例に違反した場合、最高で禁錮3年の罰則などが科されます。去年1月に香港議会に提出されましたが、市民らによる政府への抗議デモを受けて審議が止まっていました。先月、審議が再開した際には大規模なデモが起き、警察が360人以上を逮捕する事態となりました。そして今月4日、香港の民主派議員が強く反対するなか、国歌条例案は親中派が多数を占める議会で可決しました。香港では、サッカーの試合中に中国の国歌が演奏される際に香港サポーターがブーイングを浴びせることがありますが、今後はこうした行為も罪に問われるとみられています。香港市民の間では、中国が導入を決めた「国家安全法制」とともに、この条例が「悪法だ」として、反発が強まっています。

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