初動遅れ指摘された中国 感染症対策強化の法律成立[2020/10/18 16:20]

 新型コロナウイルスを巡って初動の遅れや隠蔽などが指摘される中国で、感染症対策を強化する法律が成立しました。

 中国国営の新華社通信は、17日に終了した全人代(全国人民代表大会)の常務委員会で「生物安全法」が成立し、来年4月に施行されると報じました。法律では医療機関などに対し、感染症や原因不明の病気が確認された場合は速やかに報告し、隠蔽や報告の漏れがあってはならないとしています。また、感染症のリスクなどについては国が発表するとしてデマを広めた関係者は処罰するということです。新型コロナを巡っては、最初に感染が拡大した武漢で警戒を呼び掛けた医師が「デマを流した」として処分を受けていて、当局がこの法律を情報統制の口実として利用する可能性もあります。また、武漢当局が原因不明の肺炎について最初に発表してから習近平指導部が本格的に乗り出すまでには3週間を要していて、この法律の実効性も問われそうです。

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