黒人射殺事件で…NYでも暴徒化 警察車両に落書きも[2020/10/29 15:22]

 アメリカ東部で起きた警察官による黒人男性の射殺事件を受け、ニューヨーク市でもデモの参加者が街に火を付けたり、警察車両に被害を加えたりする動きが広がっています。

 ペンシルベニア州フィラデルフィアで26日未明、黒人男性のウォルター・ウォレスさん(27)が母親の通報を受けて駆け付けた警察官に銃で撃たれて死亡しました。ウォレスさんは当時、精神的に混乱をしていて、母親は「落ち着かせてほしい」と警察に依頼をしていました。この事件を受けてフィラデルフィア市で抗議デモや店舗の略奪などが連日起きていて、市は28日午後9時から翌日の午前6時まで夜間外出禁止令を出しました。ニューヨーク市でも抗議デモから店舗の破壊や警察車両への落書きといった被害が発生しています。こうした行動はトランプ大統領が唱える「法と秩序」が必要だという主張に納得感を与えることから、ウォレスさんの父親も「略奪してはいけない。息子の名前で犯罪を行ってはいけない」などと平和的な抗議活動をするよう呼び掛けています。トランプ陣営は選挙戦を通じて「バイデン候補が勝つと、警察予算が削減され、街に暴動や略奪があふれる」と主張する広告を流しています。

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