バイデン氏　今後は全速で政権交代の準備へ[2020/11/08 12:42]

　バイデン氏の勝利宣言が終わったばかりの地元のデラウェア州から報告です。

　（新谷時子記者報告）
　バイデン氏の晴れの勝利演説を聞くために会場には数千人もの支持者が集まり、一時は携帯の電波も通じにくくなるほどでした。花火も打ち上げられ、会場周辺はまさにお祭りムードに包まれていました。また、花火だけではなくドローンを使ってバイデン氏やハリス氏の名前、さらにアメリカの地図まで空に描くという手の込んだ演出で、まだ完全決着はついていませんが、バイデン陣営、そして民主党の喜びの大きさ、興奮ぶりが伝わってきました。
　バイデン氏が勝利演説で強調したのはアメリカの団結でした。また、トランプ支持者に対しても「気持ちは分かる、自分も敗北を経験してきた。お互い相手にチャンスを与えましょう」と融和を呼び掛ける場面もありました。
　バイデン陣営はこれからフルスピードで政権交代に向けた準備を進めるとしています。早速、アメリカメディアでは閣僚候補の名前も挙がっています。民主党の左派が財務長官にバイデン氏と予備選で争ったエリザベス・ウォーレン氏、さらに労働長官にバーニー・サンダース氏を求めているとも報じています。そうした閣僚の選定に加えて、政権交代となると、ワシントンでは4000人ほどのスタッフが入れ変わるといわれるため、これから膨大な作業が待ち受けています。
　それに加えて、トランプ氏による訴訟にも対応していくという、さらなる困難がこれからも続くことになります。