コロナ抗体薬併用で「リスク7割減少」 米製薬大手[2021/01/27 12:42]

 アメリカの製薬大手「イーライリリー」は、開発中の治療法が新型コロナウイルスによる入院または死亡のリスクを7割減らしたとする治験結果を発表しました。

 イーライリリーは26日に声明で、開発中の抗体薬「バムラニビマブ」と「エテセビマブ」を併用した治験データを公表しました。

 1035人の「ハイリスク」の新型コロナ患者を対象とした後期「フェーズ3」の治験では、入院または死亡した割合は偽薬を使った患者が7%だったのに対し、2つの抗体薬を投与された患者は2.1%でした。入院または死亡のリスクが70%減少したということです。

 体内のウイルスを減らし、症状からの回復を短くする効果が見られ、また抗体薬を投与した患者で死者は出なかったとしています。

 バムラニビマブはすでにFDA(米食品医薬品局)の緊急使用承認を得ていますが、2つの薬を合わせた治療法についてはFDAが審査中です。

 また、リジェネロン社も治験中の抗体薬の中間結果を発表し、フェーズ3の治験の400人が予防的に接種した結果、感染率は偽薬を投与された人に比べて約5割低下し、症状のある患者も出なかったとしました。

 最終的な結果は4月にも発表される見通しだということです。

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