トランプ氏弁護団「弾劾裁判は違憲　すでに退任」[2021/02/03 15:48]

　アメリカのトランプ前大統領に対する弾劾（だんがい）裁判の審理が来週、始まるのを前にトランプ氏の弁護団は退任した大統領の弾劾裁判は違憲だとする書面を提出しました。

　トランプ氏の弁護団が2日に提出した書面では「トランプ氏はすでに退任したため、上院は大統領の罷免（ひめん）に関わる措置を取ることができない」と主張しました。

　一方、検察官役を務める民主党の下院議員9人は書面を提出し、下院による弾劾訴追がトランプ氏の在任中に行われたことや専門家による見解をもとに、「トランプ氏への弾劾裁判は可能」と主張しました。

　議会乱入事件については、トランプ氏が演説で「暴徒をあおり、大砲で狙うように議会に向かわせた」と主張したほか、「根本的な自由を保護する立憲制度を脅かした」と批判しました。

　有罪評決には共和党から少なくとも17人の造反が必要ですが、共和党の上院議員の多くもトランプ氏の弁護団と同様の見方を示していて、有罪になる可能性は低い見通しです。