イランとIAEAが合意 核施設の査察3カ月継続へ[2021/02/22 10:11]

 イランの核開発問題でテヘランを訪れていたIAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長が核施設の査察を3カ月間継続できる暫定的な措置で合意したと発表しました。

 IAEA・グロッシ事務局長:「集中的な交渉の結果、良い結果が出せたと思います」

 グロッシ事務局長は21日、交渉から帰国して会見し、核施設の「必要な監視・検証活動」を今後3カ月間継続できるつなぎ的な措置でイラン側と合意したと述べました。

 一方で、イラン側の意見を尊重し、今後、IAEAの査察の回数などは少なくなり、抜き打ち査察はできなくなる見通しだということです。

 核開発問題を巡ってイランはアメリカによる経済制裁の解除を求めていて、解除されない場合は23日以降、IAEAによる抜き打ち検査を認めないと通告していました。

 今回の合意で核開発の監視が完全にできなくなる事態は避けられたものの、依然としてアメリカとイランの交渉の糸口は見つかっておらず、問題は長期化する様相を見せています。

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