陰性未確認で移送し感染死 NY知事に遺族が謝罪要求[2021/02/25 23:43]

 アメリカ・ニューヨークで新型コロナウイルスの陰性が確認されていない患者が介護施設に移されていた問題で、介護施設で父親が新型コロナに感染して死亡した遺族が知事に謝罪を求めました。

 ピーターさん(53):「謝罪してほしい。私たちは真実が知りたい。そして調査してほしい。こんなことが起こるはずがない」

 ピーターさんの父親は去年4月、ニューヨークの介護施設で新型コロナに感染して自宅で亡くなりました。

 クオモ知事は約9000人の入院患者を陰性が確認される前に介護施設に移していて、その人数を4割ほど少なく公表していました。

 兄のダニエルさんはクオモ知事の命令が施設での感染を拡大させたとみています。

 ダニエルさん(58):「最悪なことに同じ週に4人の親族が感染して亡くなった。父とおじさん、そして2人のいとこ、そのうち3人は介護施設にいた。父は施設から自宅に戻ったので、新型コロナの死者には数えられていない」

 また、クオモ知事は介護施設で感染した死者数について、病院に搬送された死者を含まず、過少発表していたとして批判を受けています。

 ところが、ピーターさんらは父親が介護施設で感染した後、自宅で死亡したため、クオモ知事が修正した死者数にも含まれておらず、介護施設を巡る死者はさらに多いと主張しています。

 ピーターさん:「介護施設のすべての死亡診断書を調査し、追跡する必要があります。そうすれば死者数は増えるでしょう」

 クオモ知事はこれまでデータの公表が遅れたと釈明していますが、隠蔽疑惑を否定していて、遺族は「誠実に間違いを認めて謝罪してほしい」と訴えています。

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