フィリピンで接種開始 医療従事者が有効性で抗議も[2021/03/01 19:54]

 フィリピンでは1日、中国製の新型コロナワクチン接種が始まりました。一方、優先接種の対象となる医療従事者に対する有効性を巡っては疑問の声も上がっています。

フィリピンでは2月28日、中国の「シノバック」が開発したワクチン60万回分が到着し、今月1日には首都マニラの病院などで医療従事者らを優先した接種が始まりました。

 フィリピンの食品医薬品局は2月、「シノバック」製ワクチンの緊急使用を承認した際、感染者と頻繁に接触する医療従事者に対するワクチンの有効性が比較的低かったとして、医療従事者への接種は推奨しないとしていました。

 一方で、政府は医療従事者への優先接種の方針を変更しなかったことから一部で疑問の声も上がっていて、接種会場の近くでは医療従事者が抗議する様子も見られました。

 フィリピンでは新型コロナウイルスの一日あたりの新規感染者は1000人から2000人の間で推移していて、今月1日までの累計の感染者は約57万8000人、死者は1万2322人に上っています。

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