コロナ危機のメジャー 大谷の二刀流に高まる期待[2021/04/02 15:18]

 開幕を迎えるアメリカのメジャーリーグは、新型コロナウイルスで運営に深刻な打撃を受けています。野球人気回復のためにも大谷翔平選手の二刀流の活躍に期待が高まっています。

 メジャーリーグ機構のガーデン最高収益責任者はANNの取材に、「新型コロナによって去年は30億ドル=約3300億円程度の損失があった」と例年の3割ほどの収入を失ったと答えました。

 今シーズンでは観客数の制限は残るものの、30球団が観客を入れて開幕を迎えられることに期待を寄せています。

 去年はわずか60試合を無観客で行い、スタジアムの入場料や物品の販売がほぼゼロになったほか、試合数の削減でテレビの放送権料も減額されたということです。

 スポーツビジネスの調査会社は、こうした経営の危機からも大谷選手の二刀流に注目が集まっているとしています。

 チーム・マーケティング・リポート、クリス・ハートウェグCEO(最高経営責任者):「大谷グッズが売れて、全米ネットワークのESPNで大谷の試合が放送され、視聴率が上がれば、エンゼルスだけでなく、MLB全体の収益になる」「野茂のデビュー(1995年)はストライキから再開するタイミングだったし、今の大谷はパンデミックからの再開で、すごく似た状況だ。野球観戦から疎遠になったファンを呼び戻そうとしている」「大谷は(野茂より)もっと特別じゃないか。ベーブ・ルース以来だ。100年近く誰もやってこなかったんだ。超クールじゃないか」「エンゼルスだけではなく、MLBが収益拡大のために、大谷の帽子、Tシャツ、コレクター商品などのグッズ販売を前面に押してくるはずだ」

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