仏 血栓への懸念が影響か 未使用のワクチン廃棄も[2021/05/01 06:22]

 フランスで新型コロナウイルスのワクチンを捨てる映像がSNSに投稿されるなど、ワクチンの廃棄が問題となっています。

 パトリック・ボット医師:「パンデミック真っただ中なのに今からワクチンを捨てます。誰も欲しくないようなので。ごめんなさい」

 フランス東部の開業医の男性は4月21日、アストラゼネカのワクチンを捨てる映像をSNSに投稿しました。

 1瓶で10回分ほど使用可能ですが、希望者が見つからず使用期限が切れた3回分を捨てたということです。

 パトリック・ボット医師:「パンデミック中にあり得ませんが、捨てざるを得ませんでした。知り合いの薬剤師も何人か使用期限切れのワクチンを捨てたと聞きました」

 医師によりますと、捨てたのは1回だけで、これ以降は待機者が登録できるサイトなどを活用して廃棄を避けているということです。

 血栓の懸念からアストラゼネカのワクチンを避ける人がいることが背景にあるとみられ、この医師は政府に対し、接種対象者を拡大するなど、廃棄を避けるための対策を求めています。

 一方、フランス政府はこうした事例が複数確認されていることは認めながらも、「ごく少量だ」と説明しています。

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