豪州産ワインに「中国が不当関税」 WTOに提訴へ[2021/06/19 20:25]

 オーストラリア政府は国内で生産されたワインに中国が不当な関税をかけたとして、WTO(世界貿易機関)に提訴する方針を明らかにしました。

 オーストラリアのテハン貿易相は19日、オーストラリア産ワインに対する中国の反ダンピング措置が不当だとして、WTOに提訴すると発表しました。

 現地メディアなどによりますと、中国政府はオーストラリア産のワインが不当に安く輸入されているなどとして去年11月以降、臨時の反ダンピング措置を行い、3月には最大で200%を超える関税の上乗せが正式に決定していました。

 テハン貿易相は声明で、今回の提訴について「オーストラリアのワイン生産者の利益を守っていく」としています。

 新型コロナウイルスの発生源について去年、オーストラリアが中国での独立調査を求めたことをきっかけに二国間の関係は悪化しています。

 中国側はオーストラリア産の製品に高い関税を課すなど圧力を強めていて、このうち大麦を巡ってはすでにWTOで紛争処理のための小委員会の設置が決まっています。

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