中国海警局がフィリピン軍の物資輸送を妨害[2021/11/19 00:22]

 南シナ海で、フィリピン軍の輸送作業を中国海警局の船が放水銃を使って妨害し緊張が高まっています。

 ロイター通信によりますと、フィリピンのロクシン外相は、南シナ海の南沙諸島で16日、軍の兵士に食料を運んでいた船2隻に対し中国海警局の船3隻が放水銃を使用して作業を妨害したと明らかにしました。

 けが人はいませんが輸送作業は中止され、フィリピン側は駐在する中国大使に「最も強い表現で憤りや非難を伝えた」ということです。

 船の目的地であるアユンギン礁はフィリピンが実効支配していますが、中国も独自に引いた境界線「九段線」に基づき領有権を主張しています。

 中国外務省は18日の会見で、「フィリピンの船が同意なく中国の海域に侵入していた」と主張したうえで、「海警局は法に則り中国の主権と海上の秩序を守った」と強調しました。

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