タイはオミクロン株の対策強化せず 経済回復を優先[2021/12/01 12:12]

 海外からの旅行者を隔離なしで受け入れて1カ月を迎えたタイでは、オミクロン株対策としての入国制限の措置を現時点では強化しない方針です。

 (西橋拓輝記者報告)
 人気の観光地「王宮」です。かつては平日でも多くの観光客でにぎわっていたこの場所も、今なお大半の店がオープンできていません。

 11月1日、タイは旅行者を一定の条件のもと隔離なしで受け入れ始めました。

 この1カ月で、今年の10月までの人数を上回る12万人以上が入国するなど観光業の復活に向け動き出した矢先に、オミクロン株対策でアフリカ8カ国からの入国を禁止にしました。

 ただ、タイ政府は、経済が依然として危機的なため、感染状況が深刻にならない限り、これ以上、規制を強化しない方針です。

 トゥクトゥクの運転手:「タイは国を閉じなくても国民にワクチンを接種させればいいのです」

 衣料品店の店主:「政府はもっと厳しく規制を強化するべき」

 今月1日からバンコクではアルコール提供時間の緩和など、さらなる緩和が進められています。

 タイ政府は、経済回復と感染防止対策の両立で難しいかじ取りを迫られています。

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