WHO ブースターに懸念 ワクチンさらに不平等に[2021/12/23 03:51]

 WHO(世界保健機関)は新型コロナウイルスのブースター接種がワクチン分配の不平等をさらに悪化させることに懸念を示しました。

 WHO・テドロス事務局長:「どの国もパンデミックから抜け出す力を高めることはできません。ブースター接種は、ほかの予防策なしにパーティーを予定通り開くためのチケットでもありません」

 テドロス事務局長は22日、一部の国でブースター接種が進む一方、アフリカでは医療関係者の多くが接種できていないと指摘しました。

 世界で1日に接種されるワクチンの2割をブースター接種や免疫が弱い人への追加接種が占めていて、ワクチンの不平等が進むことでパンデミックが長期化する恐れがあると懸念を示しました。

 WHOの諮問委員会はワクチンの狙いは死亡と重症化を減らすことであるべきだと強調しています。

 テドロス事務局長は今年を振り返りワクチンの不平等が多くの命を奪ったと述べ、来年はパンデミックを終わらせ、「連帯」の時代の始まりとすることを呼びかけました。

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