トンガ噴火・五輪選手が語る“物”以外の支援[2022/01/24 23:30]

大規模噴火から一週間以上が経ったトンガ。美しい海とはまだ対照的な街も、車が通れるくらいには、片付いてきました。国際空港には、続々と支援物資が届けられています。

ただ、首都ヌクアロファを離れると、家は潰れ、どこが道路だったかもわかりません。小型の船がいたるところに散乱し、港もボロボロです。

東京オリンピックの開会式で、民族衣装に身を包み、旗手を務めたピタ選手。家族が、大きな被害を受けたハアパイ諸島に住んでいます。
ピタ・タウファトファ選手:「ハアパイ諸島は小さな島の集まりで、トンガタプ本島から飛行機で1時間ほど。本島―ハアパイ諸島は距離が遠く、海も荒れるので、往来できる船が限られている。がれきや岩が船のプロペラにぶつかるなど、支援ルート確保にも難があった。道を歩くことはできるようだが、歩くと火山灰が舞って、吸ってしまうため、外出は控えているようです」

ピタ選手は、家族の無事は確認できたものの、今も父親とは、直接、話せていません。
ピタ・タウファトファ選手:「通信能力に限界があるため、『みんな元気か』『必要なものは』『救援が来る』など、みんな要点だけを伝えるようにしている」

ピタ選手は、現在、クラウドファンディングで世界中から支援を募っています。これまでに約5700万円が集まりました。今は、すぐに必要な食料などに充てていますが、いずれ、中長期的な支援が必要になるといいます。
ピタ・タウファトファ選手:「『家をあげる』のではなく、被災者自ら建て直すのを支援し、『魚をあげる』よりも釣り方を教えるほうが大事」

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