“歴史的”北欧2カ国のNATO加盟にトルコの壁 欧州安保は今後どうなる[2022/05/17 17:00]

 フィンランドとスウェーデンのNATO(北大西洋条約機構)加盟にトルコが難色を示しています。今後の見通しはどうなるのでしょうか。ストックホルムから報告です。

 (佐藤裕樹記者報告)
 まもなくフィンランドのニーニスト大統領がスウェーデンの王宮に到着する予定です。トルコの対応についても話し合うものとみられます。

 トルコの反応については両国とも困惑しています。というのも、速やかにNATOに加盟するために国内の手続きを迅速に進めてきました。それがトルコが障壁になる可能性があります。

 特にフィンランドのメディアによりますと、フィンランドのニーニスト大統領が1カ月ほど前にエルドアン大統領と電話で話し、NATO加盟に賛成の旨の回答を得ていたということです。

 フィンランドとスウェーデンはトルコに代表団を派遣して状況を確認するとしています。

 (Q.プーチン大統領が対抗措置を取ると明言しているが、どんな反応が出ているか?)
 ロシア側の対抗措置も首脳会談では話し合われるものとみられます。

 特にフィンランドやスウェーデンは長年、軍事的に中立の立場を取ってきました。

 スウェーデンについては200年、19世紀から軍事的中立の立場を維持してきただけに、ロシアのウクライナ侵攻によって急速に方針転換を図ることになります。

 ウクライナ侵攻以降、急速にNATO加盟論が高まった後、ロシアによる領空侵犯というのも確認されています。

 ロシア側からの対抗策について市民に聞いてみたところ、今はNATOに加盟することがとにかく大事なんだと、対抗策についても冷静に受け止めている、市民の反応はそういったものでした。

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