バーレーン大使公邸を独自取材 私物宝石や食事も披露 国交50周年 日本との深い関係[2022/06/30 19:37]

中東のバーレーンと日本は5月に、国交樹立50周年を迎えました。
実は両国は歴史的につながりが深い関係にあるということで、その真相を確かめるべくテレビ朝日のカメラが特別に大使公邸に入りました。

バーレーンの正装「トーブ」を着て出迎えてくれたのは2018年に日本に赴任したアルド―セリ大使とアルソウェーディ夫人。
普段、生活しているという公邸の中にお邪魔すると・・
船の模型がたくさん飾られていました。
バーレーンにはこういった模型を大切な人へ贈る文化があるということです。

このような船はいったい何に使われていたのでしょうか?
その答えが公邸にある宝石箱に隠されていました。
蓋を開けると中から、キラキラと輝く真珠のアクセサリーが姿を現したのです。
アルソウェーディ夫人が特別に私物をみせてくれました。

アルド―セリ大使:「バーレーンはかつて天然の真珠の産地として有名でした。バーレーンの人々はこうした船を真珠漁に用いたのです。」

ペルシャ湾に浮かぶ33の島からなるバーレーン。
東京23区の1.2倍の面積におよそ150万人が暮らしています。
そんな島国のバーレーンと隣国サウジアラビア間のおよそ25キロを結んでいるのが・・

アルド―セリ大使:「キング・ファハド・コーズウェイです。2つの独立した国を結ぶ海上橋としては世界最長です。」

通行料は日本円で往復約2000円。
この橋を渡って、イスラム諸国のなかでも比較的戒律が緩やかなバーレーンへ多くの人が訪れるということです。

大使におすすめスポットを聞いてみました。

アルド―セリ大使:「バーレーンのF1サーキットはとても興味深い場所ですので是非行ってほしいです。」

2004年に中東で初めてF1グランプリが開催されたバーレーン・インターナショナル・サーキット。普段は日本車を運転するという大使もいつかはサーキットで運転してみたいと語ります。

アルド―セリ大使:「ゴーカートにも乗れますし、スピードのスリルを体感することもできます。」

そして、休みの日には家族で日本各地を旅するのが好きだというアルソウェーディ夫人が地元料理でもてなしてくれました。

バーレーンではお客様をもてなすための料理として有名なマチブース(炊き込みご飯)や、そばの実が入った「バックウィートサラダ」、ラマダンの時によく食べるというひよこ豆のケバブを紹介してくれました。

大使はこういった地元料理をほとんど毎日食べるということです。

バーレーンでは古くから貿易がさかんで様々な民族が住んでいましたが、18世紀にアラビア半島から移住したハリーファ家が現在のバーレーン王国の基礎をつくりました。

現在、ハマド国王のもと、首相のサルマン皇太子が中心となって国家運営が行われているバーレーンは1971年にイギリスから独立を果たし、その翌年の1972年に日本と外交関係を結びました。アルド―セリ大使はなかでも日本は特別な国だと言います。

アルド―セリ大使:「アラブの湾岸諸国が最初に石油を国際市場に輸出したのがバーレーンから日本だったのです。」

バーレーンは数百年にわたり天然の真珠の産地として栄えてきましたが1930年代には不況や日本産真珠の台頭がきっかけで急速に衰退しました。そんななか、見つかったのが石油でした。

アルド―セリ大使:「1932年にバーレーンで初めて石油が見つかりました。その2年後の1934年に国外では初めて日本に輸送されたのです。このことは私たち2国の間にはとても強い関係があることを示しています。」

大使はこうした関係を発展させるために大切なことは旅行や文化交流などを通してお互いを知ることだと語ります。

アルド―セリ大使:「バーレーンの人々にもっと日本のことを知ってもらいたいですし、日本でもバーレーンを紹介するイベントを開催しようと思います。関係を良くしていくためには人と人とがつながり、交流することが大切なのです。」

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