国際

2022年9月25日 22:48

中央アジア五カ国が共同で観光PR

2022年9月25日 22:48

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 JICA(国際協力機構)は中央アジア5カ国の観光関係者らと共同で初めて観光開発に向けた取り組みを行いました。

 東京ビッグサイトで22日から25日にかけて4年ぶりに開催された「ツーリズムEXPOジャパン」では、中央アジアのウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの5カ国が集まり、共同で観光PRを行いました。

 会場では、それぞれの国の民族衣装や音楽、舞踊が披露されたほか、香辛料、食材などが展示され、訪れた人に紹介されました。

 JICAは、これまで別々に参加していた国や展示会そのものに参加する機会がなかった国に対し、出展料などを負担するかたちで支援を行いました。

 JICA民間セクター開発グループの松本颯太さんによると、「中央アジアは、古くからシルクロードの要衝として繁栄し、東洋と西洋の文化が交差する共通文化圏としても発展してきたが、ソ連崩壊後に国境紛争などが起き、連携して観光振興に取り組む機会がなく、地域のポテンシャルを十分発信できていなかった」といいます。

 中央アジアでは現在、日本だけでなく中国やアメリカなども国際支援を強化しています。

 松本さんは、「中国はインフラを中心に巨額の投資を行っている。それもスピーディだ」と指摘したうえで、「日本は、人への投資、ノウハウの伝達などソフトの面で中国とは違ったかたちで貢献していきたい」と話しました。

 今回の企画を提案したのは、JICAから「観光促進アドバイザー」として、ウズベキスタンに派遣されていた水森由美さんです。

 水森さんは、日本の地方自治体で観光振興に取り組んだ経験があります。

 水森さんによると、今回はその経験が中央アジアでも評価され、参加国の同意を得ることができたといいます。

 水森さんは、青年海外協力隊の元ボランティアでもあります。

 また、呼び掛けに応じたウズベキスタンの副首相も日本への留学経験者です。

 両国のこれまでのソフト面への投資が、今回のムーブメントを起こしたのかもしれません。

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