“ロシア派”疑いの一派 「ウクライナ正教会」修道院からの退去要求に“抗議”[2023/03/30 13:24]

 ウクライナ正教会では本拠とする修道院から、ロシアとの関係が疑われる一派が、政府から立ち退きを求められています。敬虔(けいけん)な信者らが抗議の声を上げる事態となっています。

 ロシア正教会との関係が疑われているウクライナ正教会の一派の信者らが29日、首都キーウにある世界遺産・ペチェールシク大修道院に集まり「退去しない」と抗議の声を上げました。

 この一派はかつて、ロシア正教会の傘下にありましたが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、去年5月、「ロシア正教会との関係を断絶する」と表明しました。

 しかし、ウクライナ政府はロシアとのつながりが今もあると判断し、29日までに大修道院からの退去を求めていました。

 この一派は「ウクライナ政府の決定は無効で提訴した」と明らかにし、司法の判断を待つとしています。

 ウクライナ政府はウクライナ正教会の別の一派を支援していて、今後、大修道院に入れる方針を示しています。

 ゼレンスキー大統領は29日、「モスクワによる宗教操作から社会を守るための第一歩だ」と発言しています。 

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