ジャニーズ“性加害問題”国連人権理事会「深く憂慮」当事者ら「受け止めてくれた」[2023/08/04 20:45]

 ジャニーズ事務所の創設者・ジャニー喜多川氏の性加害を巡る問題で、被害を訴えている元タレントらに聞き取りを行った国連人権理事会の専門家が4日、会見を行いました。

■当事者らも会見「受け止めてくれた」

 ジャニーズ事務所の元所属タレントたちの会見が4日午後、始まりました。

 ジャニーズ性加害問題当事者の会 中村一也氏:「19年前、きょうのようにメディアの皆様が集まって話を聞いてくれていたら、被害者は増えていなかったかもしれません」

 この2時間前、元所属タレントたちから聞き取り調査を行った国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会の専門家も会見を開きました。

 作業部会の専門家は日本政府と企業が人権を巡る義務と責任にどう取り組んでいるか調査するために来日。その一環で、ジャニーズ事務所の創設者・故ジャニー喜多川氏の性加害問題についても聞き取りを行いました。

■国連人権理事会「深く憂慮すべき」

 国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会 ピチャモン・イエパントン氏:「ジャニーズ事務所のタレントが巻き込まれた性加害における被害者との面談では、数百人のタレントが性的搾取と虐待の被害を受けたという深く憂慮すべき疑惑が明らかになったほか、日本のメディア企業が数十年にわたり隠蔽に加担したと伝えられています。被害者たちは人権を守る義務を負う政府が加害者に対する透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的補償であれ、被害者が救済を受けられるようにするべきだと強調しました」

 作業部会の専門家は来年6月、調査結果を国連人権理事会に報告する予定です。

■当事者「未来ある子どもたちのため」

 今回、国連の専門家の聞き取り調査を受けたことについて、元所属タレントらは。

 ジャニーズ性加害問題当事者の会 平本淳也代表:「僕たちのメッセージがすごくストレートに伝わったこと。それを受け止めてもらったこと。僕たちに勇気をくれたという印象で、今受け取ったメンバーはそれをうれしさ・勇気という形で共有している」

 ジャニーズ性加害問題当事者の会 志賀泰伸氏:「未来ある子どもたちのために私たちが体験・経験したことを、真実をしっかりと伝えていくことで、性加害に遭われた方が間違っていることは間違っていると意見をはっきり言えるような環境作りになっていければ」

 性加害問題について、ジャニーズ事務所は4日夕方にホームページを更新。今月末ごろと見込まれる外部専門家による再発防止特別チームの提言を受けて、記者会見を開く予定だとしています。

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