英 トライアスロン世界大会で体調不良者続出 海の水質に問題か[2023/08/09 10:20]
イギリスで行われたトライアスロンの世界大会に出場した選手少なくとも75人が体調不良を訴えていて、水質に問題があった可能性が指摘されています。
イギリスの健康安全保障庁は8日、7月29日と30日に行われた世界トライアスロンシリーズサンダーランド大会で、出場選手少なくとも75人が下痢や嘔吐(おうと)の体調不良を訴えていると明らかにしました。
大会にはおよそ2000人が出場していて、日本人選手も参加していました。
体調不良の原因は不明で、現在当局が選手の便を集めるなどして調査を行っています。
トライアスロンは水泳、自転車、長距離走を一人で行う競技です。
地元メディアによりますと、選手が泳いだ海の周辺は環境団体などが下水の排出による水質汚染を懸念する声を上げていて、大会の数日前にイギリス環境庁が行った定期検査で通常のおよそ40倍の大腸菌が検出されていたということです。
一方、大会を運営したイギリストライアスロン連盟は環境庁の検査は競技水域の外で行われたものと指摘し、連盟が行った水質調査の結果を公表し、基準を満たしていたと反論しています。
トライアスロンはオリンピック競技で、来年のパリ大会のテスト大会が17日からパリのセーヌ川周辺で行われる予定です。
しかしセーヌ川では今月6日、長距離水泳競技「オープンウォータースイミング」のテスト大会が水質の悪化を理由に開催できず、中止になりました。
画像:「英トライアスロン連盟」