処理水“逆風”に…日本企業 中国政府主催の展示会で奮闘[2023/09/05 15:40]

 中国政府が主催するサービスや貿易に関する展示会が北京で開かれました。処理水問題で逆風が吹くなか、中国市場への販路拡大を目指し、日本の企業もアピールしています。

 出店したのは日本企業や団体約30社です。

 アフターコロナの中国市場への販路拡大などを目指し、日本のブースに集まった人へのアピールに力が入ります。

 キャラクター商品を手掛ける会社では、訪日外国人に人気の商品を中国市場で展開しようと力を入れています。

 SK JAPAN北京 岩田圭太代表:「(コロナ禍で)約1年くらい会社が設立してから何もできなかった状態が続いた。実際お店で見て触ってもらって、気に入って購入してもらう」

 ブースを主催するJETROによりますと、2日の開幕から2日間で予想を上回る人が訪れています。

 JETRO北京事務所 草場歩副所長:「(処理水問題などで)困難な状況ではありますが、日本の良い産品やサービス、そういったものを広く中国の方に知っていただくための取り組みを進めていきたい」

 一方、福島第一原発の処理水放出を巡っては、来場者の一部から不安の声も聞かれました。

 来場者:「(処理水に関する)情報量が多すぎて、どれが正しいのか分かりません。やはり心配です」

 今回の開催にあたって日本産ではないカニの加工品を紹介しようとした企業に、中国側からトラブル防止のために展示内容を変えるよう指示があったということです。

 それでも中国のSNSの一部で不買の呼び掛けがあった日本の化粧品や日本酒などを試飲できるスペースなどは多くの人たちでにぎわっていました。

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