中国「中華民族の精神損なう衣服」法律で禁止に?権力乱用につながると指摘[2023/09/08 19:05]

 中国で中華民族の精神を損なう衣服を着用した場合、罰則を設けるなどという法改正を巡り、「権力の乱用が生まれやすくなる」と反対の意見が上がっています。

 中国の「治安管理処罰法」の改正案第34条で、公共の場所で「中華民族の精神を損なったり、感情を傷付けたりする衣服やアクセサリーの着用」を禁止するなどと定めています。

 違反した場合は最大で10日以上15日以下の拘留と5000元、日本円で約10万円以下の罰金を科すとしています。

 これについて、刑法学が専門の清華大学・労東燕教授は「概念が極めて曖昧(あいまい)だ」「権力の乱用が起きやすく、社会の安定にリスクをもたらす恐れがある」として条文の削除を提言しています。

 また、改正に向けてのパブリックコメントには7万件以上の意見が寄せられていましたが、現在、関連のホームページは閲覧できくなっています。

 さらに、中国のSNSでは「外国ブランドの服を着られなくなるのでは」などと不安の声も広がっています。

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