米政府 “軍事転用”防ぐべく中国への半導体規制を強化し軍事転用 「抜け穴」防止へ[2023/10/18 13:39]

 アメリカのバイデン政権は去年10月に導入した中国への先端半導体の輸出規制を強化すると発表しました。

 アメリカ商務省は今月17日、AI(人工知能)に使われる先端半導体を新たに規制の対象に加えると明らかにしました。

 バイデン政権は去年10月、中国による先端技術の軍事転用を防ぐために半導体の輸出規制を導入しましたが、アメリカメディアによりますと、アメリカの半導体大手「エヌビディア」は規制に抵触しないよう仕様を変更し、中国への輸出を続けていたということです。

 今回の規制強化は、こうした「抜け穴」をふさぐことが狙いで、レモンド商務長官は声明で「我々の規制の有効性を高めるものだ」と強調しています。

 先端半導体を活用した高度なAI技術によって軍事的な意思決定のスピードや精度の向上につながると指摘されていて、バイデン政権は中国による軍事転用を「国家安全保障上の懸案事項」だと位置付けています。

 米中両政府がバイデン大統領と習近平国家主席の今年11月の首脳会談実現に向けて調整するなか、規制強化の動きに中国側が反発する可能性もあります。

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