世界銀行が試算 中東紛争激化なら原油価格は最大75%上昇も[2023/10/30 23:31]

 世界銀行はイスラエルとハマスの衝突によって中東での紛争が激化すれば、原油価格は最大で75%上昇するとの試算を発表しました。

 世界銀行は30日、原油など商品市場に関する最新の見通しを公表しました。

 イスラエルとハマスの衝突に関して今後、紛争が拡大し、1973年の第4次中東戦争でアラブ産油国が原油の禁輸に踏み切ったような「大規模な混乱」が生じれば、原油価格は最大で75%上昇すると試算しました。

 また、2003年のイラク戦争に相当する「中程度の混乱」では、原油価格は最大で35%上昇すると試算しました。

 一方、衝突が拡大しなければ、世界経済の成長の鈍化に伴って来年の原油価格は下落に転じるとしています。

 世界銀行は「紛争が深刻化すれば、世界経済はウクライナ戦争と中東情勢によって数十年ぶりに二重のエネルギーショックに直面することになる」とし、食料不安の深刻化などに警鐘を鳴らしています。

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