ウクライナ大統領選に元・大統領府顧問が立候補表明 “政治的手段で失地回復する”[2023/11/02 21:47]

 ウクライナの元大統領府顧問が来年春に予定されている大統領選に出馬表明し、ロシアに占領された地域を政治的手段によって回復すると訴えました。

 ウクライナ大統領府の元長官顧問・アレストビッチ氏は1日、次期大統領選への立候補を表明しました。

 ウクライナメディアのインタビューで明らかにしました。

 アレストビッチ氏はウクライナのNATO(北大西洋条約機構)への加盟を巡り、「ロシアに占領された土地は武力ではなく、政治的手段によってのみ回復させる」と主張しました。

 ウクライナが加盟してもNATOに武力による防衛義務は生じないとの主張です。

 ロシアによる占領を事実上認めるとも受け取れる内容で、1991年時の国境線の復帰を条件にしているゼレンスキー大統領とは対照的で、ウクライナ国内からは批判の声が上がっています。

 アレストビッチ氏はこれまでもウクライナは戦略的に行き詰まっていて、ゼレンスキー政権は国民を惨事に導いているなどと批判しています。

 アレストビッチ氏は今年1月のウクライナ東部・ドニプロの集合住宅へのミサイル攻撃について「ウクライナの迎撃ミサイルだった」と誤った情報を発信したとして、大統領府顧問を辞任していました。

 ウクライナの大統領選は2024年の春に予定されていますが、戒厳令によって実施されない可能性もあります。

画像:ウクライナ大統領府Telegram

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