ロシア大統領選 リベラル系女性議員が立候補 早くも政権から圧力[2023/12/22 18:40]

 来年3月のロシア大統領選挙を巡り、ウクライナ侵攻に反対するリベラル派の無所属候補が台頭しています。早くも政権による圧力を受けていると訴えています。

 来年3月の大統領選への立候補を今月20日に届け出たエカテリーナ・ドゥンツォワ氏(40)は21日、届け出書類を作成した公証人に対して法務省の調査が突然入ったと明らかにしました。

 届け出書類の信憑(しんぴょう)性を当局が傷付けようとしていると訴えています。

 ドゥンツォワさんはホームページ上で「少なくとも10年間、この国は間違った道を進んできた」とプーチン政権を批判しています。

 「この国には一刻も早い変革が必要だ」とし、侵攻の停止や民主化、政治犯の釈放を求めています。

 ドゥンツォワ氏はモスクワ北西のトベリ州ルジェフ市で独立系地方局の編集長を務めたほか、地方議員として活動していましたが、全国的にはほぼ無名でした。

 プーチン大統領の対立候補の擁立を模索する運動「ナーシ・シュタープ」の支援を受けて11月に立候補を表明すると急速に支持を拡大しました。

 そして今月17日、モスクワで集会を開き、届け出に必要な500人の推薦人を集めました。

 無名の候補の台頭に対して国営メディアは、プーチン大統領の政敵である元石油王のホドルコフスキー氏が支援していると指摘しています。

 一方で、リベラル派の一部からは市民の不満のガス抜きのためにプーチン政権が裏で操っている候補者だと警戒する声も出ています。

 ドゥンツォワ氏は21日、野党系のユーチューブ番組に出演し、ホドルコフスキー氏と直接的な関係はないと報道を否定しました。

 ドンツォワ氏の届け出が受理されるかは不透明です。

 受理されれば無所属での立候補に必要な30万人の署名集めに移ります。

 期限は1月末までで厳しい状況ですが、事実上の選挙運動になるとみられます。

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