北アイルランド自治政府 「英からの分離」掲げるシン・フェイン党から初めて首相選出[2024/02/04 17:11]

 イギリス領北アイルランドで、自治政府の首相に、イギリスから分離して隣国アイルランドとの統一を掲げるシン・フェイン党の副党首が選ばれました。

北アイルランド自治政府 オニール首相
「どんな出身であれ、どんな理想であれ、私たちはともに未来を築いていくことができるし、しなくてはいけない」

 3日、北アイルランド自治政府の首相に選ばれたのは、シン・フェイン党のミシェル・オニール副党首です。

 シン・フェイン党はカトリック系の政党で、隣国アイルランドとの統一を掲げる政党から自治政府の首相が選ばれるのは初めてです。

 シン・フェイン党は2022年の議会選で勝利し、初めて第1党になったものの、第2党でイギリスへの残留維持を主張するプロテスタント系の民主統一党=DUPが抵抗し、組閣が難航していました。

 イギリスのEU離脱以降、北アイルランドとイギリス本土(グレートブリテン島)の間には同じイギリス国内にもかかわらず通関手続きが発生し、イギリスとの一体性を強調するDUPが反発していました。

 イギリス議会が1日、物流の手続きの簡素化を承認したため、DUPも組閣に応じ、およそ2年ぶりに自治政府が復活しました。

北アイルランド自治政府 オニール首相
「この議会はカトリック、プロテスタント、中道のすべての人々のものです。将来的な憲法上の位置付けについて、それぞれの見解は異なるものの、国民は私たちが協力し、成果を上げることを求めています」

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