バイデン氏の機密文書持ち出し 刑事訴追せずの結論 「記憶力に乏しい」の指摘も[2024/02/09 09:45]

 アメリカのバイデン大統領による機密文書の持ち出しを巡る問題で、捜査を担当する特別検察官は刑事訴追はしないと結論付けました。

バイデン大統領
「彼らが最初から分かっていた結論に達したことを嬉しく思う。本件は刑事訴追するべきではないと」

 バイデン大統領の自宅などから見つかった副大統領時代の機密文書について捜査を進めていた特別検察官は報告書のなかで、バイデン氏の回顧録を書く際に機密文書が活用され、ゴーストライターとも共有されていたとして、「文書を故意に保持し、開示していた」と指摘しました。

 ただ、文書の返却や任意の聴取などに協力したことや有罪判決を下すには証拠が不十分だという理由から「刑事訴追の必要はない」と結論付けています。

 特別検察官はまた、事情聴取の際のバイデン氏について「記憶力に乏しい高齢者」だと表現していて、バイデン氏側はさっそく、「何年も前の出来事を思い出せないというよくあることを偏見に満ちた表現で説明している」と反発しています。

 機密文書を巡っては、トランプ前大統領も退任時に大量の機密文書を持ち出したとして、スパイ防止法違反などの罪で起訴されています。

 トランプ陣営は8日の声明で、バイデン氏が訴追されなかったのは「司法の二重構造」で不公平だと批判し、自らへの起訴も取り下げるべきだと訴えました。

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