共和党が多数派握る米議会下院 不法移民問題対応巡りバイデン政権閣僚の弾劾訴追決議[2024/02/14 11:59]
アメリカの議会下院は13日、共和党の主導で国境警備を所管するマヨルカス国土安全保障長官の弾劾(だんがい)訴追に向けた議決案を賛成多数で可決しました。
閣僚の弾劾訴追は1876年以来、2人目です。
共和党はマヨルカス長官が移民法を順守せず、不法移民の急増への対応を怠ったなどと主張していて、11月の大統領選挙に向けてバイデン政権の「悪政」が移民問題の原因だと印象付けたい考えです。
下院では6日に弾劾訴追に向けた1回目の採決が行われましたが、共和党内の造反で失敗に終わっていました。
今後、議会上院で弾劾裁判が開かれたとしても、上院は民主党が多数派を握っていて、マヨルカス氏が罷免される可能性は低いとみられます。
閣僚の弾劾を受け、バイデン大統領は声明で「歴史は下院共和党の露骨な行為を支持しないだろう」と非難しました。
また、バイデン政権が打ち出した国境管理の厳格化を含む緊急予算案に共和党が反発していることを念頭に「政治的駆け引きのために真の解決策を諦めるのは国民が指導者に期待することではない」と共和党に対して歩み寄りを求めました。