韓国で医師らが事実上「スト」の影響 7つの病院で受け入れ拒否「たらい回し」も[2024/02/27 11:48]

 韓国で続く医師による職場放棄の影響で、患者の「たらい回し」などの問題が起こっています。

 政府が医師不足解消を目的に発表した医学部の定員を増やす計画を巡り、一部の医師らが事実上の「スト」を始め27日で9日目です。

 政府と医師が対立するなか、韓国紙「中央日報」は25日に南部・慶尚(キョンサン)南道で呼吸困難の1歳の患者を搬送する際、自宅近くの3つの病院から「人員不足」などを理由に受け入れを拒否され、およそ3時間後に65キロ離れた病院に搬送されたと報じています。

 また、別の韓国紙「ハンギョレ」も23日に中部・大田(テジョン)で意識不明の80代の患者の受け入れ先探しに時間が掛かった結果、搬送中に心停止に陥り、病院到着後に死亡が確認されたと報じています。

 この際も「重症患者の診療不可」などの理由で7つの病院に受け入れを拒否されていたということです。

 こうした事態に政府は職場を離れた医師へ業務開始命令を出し、従わなければ厳しい対応を取ると警告していますが、解決のめどは立っていません。

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