女性の働きやすさ 日本は29カ国中27位 女性管理職の割合は最下位 育休制度充実も…[2024/03/08 16:15]

 3月8日は国際女性デーです。イギリスの「エコノミスト」誌は女性の働きやすさを評価したランキングを発表し、日本は主要29カ国で下から3番目となりました。

 エコノミスト誌は国際女性デーに合わせ、先進国が中心のOECD(経済協力開発機構)の加盟国のうち、29カ国の職場における女性の役割と影響力を調べたランキングを発表しました。

 「ガラスの天井指数」と題するランキングで、日本は下から3番目の27位となりました。

 さらに下位にあるトルコ、韓国とともに「女性は依然として職場で最大の障害に直面している」と指摘されています。

 ランキング1位は2年連続のアイスランドで、上位は常連の北欧の国々が占めています。

 女性管理職の割合はスウェーデンやアメリカなどが4割を超えているのに対して日本は15%にとどまり、29カ国で最も低くなっています。

 一方、女性役員の増加は顕著で、2016年の5%未満から18%に増えました。

 キャリアの継続を妨げる要因になっている出産と育児に関しては日本と韓国はOECDの中で最も充実した育児休暇政策を制定しています。

 特に男性の育児休暇について29カ国中、日本が一番長く取得できるようになっています。

 しかし、充実した制度がある一方、実際、育児休暇を取得する男性はごくわずかだとも指摘されています。

 女性議員の増加と女性権利の向上には相関関係があることが研究で示されていますが、日本の女性議員が占める衆議院の議席は最下位の10.3%で、45%を超えているランキング上位4カ国に大きく後れを取っています。

 女性の働きやすさを評価するランキングは2013年から始まっていますが、エコノミスト誌は「変化は非常に緩やかだがほとんどの国では少なくとも正しい方向に進んでいる」とコメントしています。

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