香港「国家安全条例」 異例のスピードで審議入り[2024/03/09 12:39]

 香港政府は8日、国家の安全を脅かす行為を取り締まる条例案を議会にあたる立法会に提出し、審議が始まりました。

 国家安全条例は2020年に香港で施行された国家安全法を補完するもので、反乱を起こすことや「国家秘密」を盗む行為などへの取り締まりがより強化され、最高刑は終身刑としています。

 香港政府は1月に条例案の概要を発表し、2月末に意見の公募を終えたばかりで、このタイミングでの審議入りは異例のスピードとなります。

 現在、北京で開かれている中国の国会にあたる全国人民代表大会で、条例の制定を急ぐよう指示を受けた可能性があるとみられます。

 香港記者協会は8日に声明を発表し、「国家秘密」などの定義が曖昧(あいまい)だとして、「報道の自由を侵害する恐れがある」と条例案の内容に遺憾の意を表明しました。

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