暗殺されたアメリカの保守系活動家チャーリー・カーク氏(31)を追悼する式典で、トランプ大統領は「敵を憎む」と左派への批判を繰り返しました。
■カーク氏“国葬並み”追悼式
カーク氏の地元、アリゾナ州で行われた追悼式典。全米から10万人近くが参加し、長い列を作りました。
参加者
「彼は政治だけでなく、僕たちの信じるものや道徳観について話してくれた代弁者です」
「一週間泣き続けました。会ったことはないけれど、家族を失ったような気持ちです」
式典には、バンス副大統領やルビオ国務長官、ヘグセス国防長官など政権の中枢がそろって出席。演説台の周囲には分厚い防弾ガラスが設置され、ワシントン・ポストが「国葬のようだ」と表現するほどの規模と、厳重なセキュリティのもとで行われました。
会場には、政権から身を引いたイーロン・マスク氏の姿も。溝ができていたトランプ大統領と握手する姿が見られました。
参加者からの視線を一身に集めて壇上に立ったのは、カーク氏の妻、エリカ氏。涙ながらに語ったのは、“許し”でした。
カーク氏の妻 エリカ氏
「私は彼(容疑者)を許します。憎しみへの答えは憎しみではありません」
エリカ氏の言葉に、会場は大きな拍手に包まれました。
■トランプ氏「私は敵を憎む」
政権の中枢が出席し、花火や歌でショーアップされるなど、5時間半にわたって行われた追悼式典。その最後に登壇したトランプ大統領が語ったのは、エリカ氏とは対照的な言葉でした。
「彼(カーク氏)は高潔な精神と偉大なる目的を持った伝道者でした。“敵対者”を憎むことはありませんでした。彼らの幸福を願っていました。そこがカークと私との違いです。私は“敵”を憎み、彼らの幸福など望みません。そこはエリカ、申し訳ない」
カーク氏を「アメリカの自由の殉教者」だと称える一方で、暗殺事件の責任は左派にあると決めつけたトランプ大統領。追悼の場で政治的な分断をあおるような発言を繰り返しました。
トランプ大統領
「司法省は組織的に資金援助し、政治的暴力を実行する過激な左派のネットワークを調べています。法執行機関の対応は、カーク殺害への我々の対応の始まりにすぎません」
深い悲しみと政治的緊張が交錯した追悼式典。CNNは「追悼を政治利用し、分断を助長している」と批判しました。
今後、エリカ氏は、カーク氏が創設した保守派の学生団体「ターニング・ポイント・USA」の代表を引き継ぎ、活動していくということです。
(「グッド!モーニング」2025年9月23日放送分より)
カーク氏“国葬並み”追悼式 「私は敵を憎む」トランプ氏が左派責任追及
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