「マザームーン」とも呼ばれた旧統一教会のトップ・韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(82)が逮捕されました。今後、日本での教団の活動はどうなるのか。長年取材してきたジャーナリストが解説します。
■旧統一教会 前政権と“癒着”か
ジャーナリスト 鈴木エイト氏
「ここまで事態が大きくなったのはかなり異例」
23日未明、韓国の特別検察官に逮捕されたのは韓鶴子容疑者。言わずと知れた旧統一教会の総裁です。
日本では安倍元総理銃撃事件に端を発し高額献金などの問題が注目された旧統一教会。その教団を、夫で創設者の文鮮明(ムン・ソンミョン)氏亡き後、率いてきたのが韓総裁です。世界に300万人いるとされる信者らのトップに立ち…。
山本朋広元衆議院議員
「皆様からマザームーンに対しての感謝の思いがマザームーンへ伝わる」
各国の政界とつながりがあるとも言われています。
今回の韓総裁の逮捕容疑は尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の妻や側近に金品を渡し、教団への便宜を依頼したなどというもの。
旧統一教会の取材を続けるジャーナリストは…。
鈴木エイト氏
「“国の金を引き出そう”とか“放送局の買収に国の許可がいる”とか、政権に近付くことで何らかの利益を得ようとしていた。便宜を図ってもらうために近付いたか」
さらに…。
鈴木エイト氏
「信者の大量離脱などに発展する可能性」
韓総裁の逮捕が日本にも影響を及ぼす可能性があるというのです。
■信者の離脱も?日本への影響は
請託禁止法違反の疑いなどで逮捕された、旧統一教会の韓鶴子総裁。教団は韓国で多角的なビジネスを展開する集団としても知られ、運営する財団の総資産は3200億円に上るともいわれています。
鈴木エイト氏
「(韓総裁の)カリスマ性とか崇拝の対象としてかなり力が弱まる可能性はある。後継争いなども含めて、だんだん弱体化していくなかで、関連する企業とか事業を行っている会社などがそこの業績に影響が及んでくることはある」
旧統一教会。日本では3月に東京地裁から解散を命じられ、即時抗告をしていますが…。
鈴木エイト氏
「日本の信者たちが“真のお母さま”として唯一無二の崇拝の対象であった韓鶴子総裁が逮捕に至ったことで、信者の大量離脱に発展する可能性はある」
旧統一教会の日本法人は「このような事態となったことは誠に遺憾です」などとするコメントを発表。
韓国メディアによると、韓総裁は…。
韓鶴子総裁(22日 裁判所の審査)
「政治を知らず、政治に関心もなく、政治家に金を渡したこともない」
容疑を否認しています。
旧統一教会 「マザームーン」韓総裁を逮捕 信者の離脱も? 日本への影響は
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