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鳥取県の伝統工芸品である「因州和紙」に特殊な技術で印刷した写真で作品を発表するドイツ人写真家が展覧会を開いています。
東京・千代田区で開かれている写真展「風紋 移りゆく風景」では、40点のモノクロ写真が公開されていて、多くが鳥取砂丘を写したものです。
撮影したのはドイツ人の写真家ギュンター・ツォーンさんです。
1980年代に安部公房の小説「砂の女」を読み、鳥取砂丘に興味を持ったといいます。
写真が印刷されている「因州和紙」は鳥取県東部が発祥で、経済産業省の伝統的工芸品に指定されています。
書道用紙として使われ、筆運びの滑らかさや筆が傷みにくいことから「因州筆切れず」と高い評価をされてきました。
写真家 ギュンター・ツォーンさん
「鳥取で出会った和紙(因州和紙)との組み合わせで作品が完璧になりました。(和紙は)立体的にも感じられます。繊維構造が写真の中に表れるのです。和紙と私の写真の特徴である白黒が非常によく調和するのです」
ギュンターさんは和紙メーカーや印刷会社とおよそ1年間、改良を繰り返し、この特殊な技術で写真の印刷に成功したということです。
写真展は21日まで開かれています。
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