香港北部・大埔地区の高層住宅で、日本時間26日午後4時ごろ、大規模な火災が発生しました。
現場は、約4000人が暮らす31階建ての巨大高層マンションです。
時間とともに、高所への放水車が徐々に増えていき、無人の放水車も確認できます。しかし、火の勢いが衰える様子はありません。マンションの至る所に火が燃え移り、最上階あたりで爆発のようなものも。
マンションの住人
「外でみんなが火事だと叫んでいた『出て、出て、とにかく出て』。(Q.近くに住んでいるんですか)いま火事になっている建物に住んでいます。すでに火が出て燃えていました。猛烈な炎に包まれ火花が散っていた」
目撃した人
「火は1つの棟から別の建物に燃え広がりました。爆発で物が倒れてきた」
現時点で、少なくとも13人が死亡。このうち1人は消防隊員だといいます。
香港消防局局長
「亡くなった隊員は、救急車の運転手で、現場に救援活動をしに行きました。午後3時1分に、現場に駆け付け、地上で救援活動を行っていましたが、午後3時半に彼からの連絡が途絶えました。ただちに、彼を捜索し、午後4時1分に、1階の外のスペースで発見しました。彼は、顔にやけどを負っていました」
これまでに15人の負傷者が報告されていますが、マンション内に取り残されている住民が少なくとも8人いるという情報もあり、被害は、これからさらに大きくなる可能性があります。
なぜ、このような大規模火災につながってしまったのか。
日が暮れる前の映像です。マンション全体が緑色の囲いに覆われていえ、改修工事を行っていたことがみてとれます。外壁には、格子状に組まれた足場があります。足場は竹でできていて、火災が複数の棟に燃え広がっていった原因だと指摘されています。
香港では、足場を竹でつくることが一般的で、高層ビル群に張りめぐらされた光景は、名物ともなっていました。
しかし、乾燥した竹は、油分を多く含み、燃えやすい材質です。
今年3月、安全性の問題などから、竹の足場を規制する計画が出され、政府は、公共の建物から徐々に金属製の足場を増やしていく移行期間中でした。
今回の火災発生当時は、湿度が40%という乾燥状態にあったことも重なり、これだけの延焼につながったとみられています。
現地メディアによりますと、火災報知器は作動しなかったそうです。まだ鎮火のメドもたっておらず、何が火災を引き起こしたのかは、わかっていません。
広告
1
広告
