し烈な受験戦争が続く中国で、7日から大学統一入学試験「高考(ガオカオ)」が始まった。今年はある異変が起きているという。
■受験者数が8年ぶりに減少 背景に…
まさに人生を決める一発勝負。し烈な受験戦争が続く中国で、7日から始まったのが大学入試、通称「高考」だ。
「数日前は、たまに心臓がドキドキして、『もしうまくいかなかったらどうしよう』と思っていました」
受験生の親も…。
7日から3日間行われる高考。今年は、ある異変が起きているという。
去年、受験者数は過去最多を記録したが、今年は8年ぶりに減少に転じて1335万人となった。その背景のひとつが、高考以外の選択肢を選ぶ若者たちの急増だという。
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■教育の多様化 100種類の科目から選択■教育の多様化 100種類の科目から選択
中国では今、教育の多様化が進んでいるという。
北京市郊外にある学校は、幼稚園から高校まで併設されているが、勉強だけに特化しない教育を行っている。
学校の敷地内には、動物園やゴルフ練習場、農場に馬術場まで併設されている。広さはなんと東京ドームおよそ11個分で広大な敷地が故、校内を移動するための専用の電車があるほどだ。
そんな学校で重要視されるのは一般的な学習だけではない。ゴルフの授業やアイススケート、乗馬など、なんと100種類の科目から生徒自身が興味のある授業を選択することができる。
中にはこんな珍しいスポーツも…。水上スキーを乗りこなす生徒たち。熱心に指導する先生たちは元プロの選手などで、通常の学校では経験できない授業を受けることができるという。
「前の学校では、あまり運動する機会がなかったです。この学校は運動の種類がたくさんあって、ちゃんと教えてくれる先生もいます」
「(Q.将来の夢は)僕も(水上スキーの)コーチになりたいです」
年間の学費は日本円でおよそ260万円。中学校では1学年400人の定員に対して1万人近い応募のある人気校となっている。
このクラスでは海外留学を見据え語学中心の授業が行われている。日本語を選択している生徒は高考を受験せず、日本の大学への留学を目指しているという。
「中国の多くの学生たちは高考を自分の人生の目標として、いい大学に受かる、それが人生の目標です。私はそんな人になりたくない」
■大学に魅力感じない若者増
高考に挑む受験生が減った理由には、若者が「大学に行くこと」に魅力を感じていないことも背景にある。
経済低迷が続く中国の大卒者の内定率は、2019年の75%に対し、去年の内定率は48%。中国の大学の卒業式は6月が多いのだが、卒業2カ月前に過半数以上の学生が就職先が決まっていない状況となっていた。
中国の社会事情に詳しい東京大学・大学院の阿古智子教授は、「大学に入っても就職ができないのであれば、意味がないと考えている。さらに最近ではインフルエンサーや動画配信者などが生計を立てているケースが増え、多くの若者がセルフメディアを立ち上げたり自身のスキルを磨き起業したりするなど、多様なキャリアを考える人が増えてきている」と指摘している。
(「ワイド!スクランブル サタデー」2025年6月7日放送分より)









