2
トランプ関税の協議期限まで1カ月を切るなか、各国の協議が難航しています。石破茂総理大臣はG7サミットの場で、アメリカ・トランプ大統領と首脳会談に臨みましたが、大枠での合意には至らず、協議が長期化し日本経済への負担が拡大する可能性も出てきました。
■トランプ氏「日本手ごわい」 各国と協議
トランプ大統領
「素晴らしい会談でした」
「(Q.(日本との)交渉がまとまる可能性は?)あると思いますが、日本は手ごわいです。『やるべきことをしなければ、私たちとビジネスはできない』と手紙を送ることになると理解しなければいけません。しかし、チャンスはあります」
「素晴らしい会談でした」
「(Q.(日本との)交渉がまとまる可能性は?)あると思いますが、日本は手ごわいです。『やるべきことをしなければ、私たちとビジネスはできない』と手紙を送ることになると理解しなければいけません。しかし、チャンスはあります」
アメリカへ戻る機内で、貿易協議で合意に至っていない日本を「手ごわい」と表現したトランプ大統領。一方で「日本にチャンスはある」とも述べました。
石破総理
「我が国にとって自動車は大きな国益。国益を守り抜くために最善の努力を重ねるに尽きる。(合意の時期は)いつまでにと申し上げることは困難」
「我が国にとって自動車は大きな国益。国益を守り抜くために最善の努力を重ねるに尽きる。(合意の時期は)いつまでにと申し上げることは困難」
カナダで開かれているG7サミットの焦点の一つとなっているのが、アメリカと各国との貿易協議です。
日本と同じく合意に至っていないカナダに対して、トランプ大統領は笑顔はなく、厳しい表情のままでした。
「我々の意見は違います。関税に対する考え方、マーク(カーニー首相)の考え方は違います。私は関税人間です。ずっとそうでした」
一方、一番乗りで正式合意を交わしたイギリスとの会談では、合意文書を落とすハプニングも笑いに変え、終始和やかな雰囲気でした。
「ちょうど文書に署名したところです。おっと」
イギリス スターマー首相
「とても大事な文書ですよ」
「とても大事な文書ですよ」
次のページは
■期限まで約3週間 「最悪のシナリオ」も?■期限まで約3週間 「最悪のシナリオ」も?
貿易協議の経過の違いを露骨に態度に表したトランプ大統領。一致点が見いだせていない日米協議に打開策はあるのでしょうか?
みずほリサーチ&テクノロジーズ 小野亮調査部プリンシパル
「特に自動車の貿易赤字がアメリカの問題であると言っている。国益同士のぶつかり合いでほとんど交渉の余地はないですよということになってしまった。日本には決定的な交渉カードがない」
「特に自動車の貿易赤字がアメリカの問題であると言っている。国益同士のぶつかり合いでほとんど交渉の余地はないですよということになってしまった。日本には決定的な交渉カードがない」
残り3週間ほどになった関税協議の期限。専門家は「最悪のシナリオ」を口にします。
小野調査部プリンシパル
「7月9日がメドになると思うが、日本はその後、参院選も控えている。日本の政治情勢を含めても、いったん相互関税が引き上がるのはのむしかない。厳しい夏になりそうだなと思っています」
「7月9日がメドになると思うが、日本はその後、参院選も控えている。日本の政治情勢を含めても、いったん相互関税が引き上がるのはのむしかない。厳しい夏になりそうだなと思っています」
(「グッド!モーニング」2025年6月18日放送分より)