フィリピン・マニラで日本人観光客2人が銃撃されて死亡した事件で先ほど、地元警察が事件に関係したとみられる2人を拘束しました。
2人拘束…1人はガイド
事件の一部始終を捉えた防犯カメラの映像。まだ、人通りも多い時間帯です。画面奥に、一台の白いタクシーが止まります。乗客が車から降りた、わずか数秒後、周りにいた人たちが走って逃げていきます。タクシーはその場を離れ、直後にバイクに乗った男らが走り去っていきました。
このタクシーに乗っていたのが、日本人のナカヤマ アキノブさん(41)とサトリ ヒデアキさん(53)です。降りたところを近づいてきた男らに拳銃で撃たれ死亡。男らは所持品を奪い、逃走しました。
「完全に狙われた状態で銃撃されていると考えるのが、一番可能性が高い」
こう語るのは、東南アジアの犯罪に詳しい石原氏です。
関係者などによると、日本人2人は宿泊先からバーに来たところを襲われたといい、タクシーには2人のほかに、ガイドが乗っていたという情報もあります。
「(現場は)人目もあるし、防犯カメラも多数ある場所。そこをあえて狙ったのはなぜかというと、そこで乗り降りをすることが確実であるという情報をあらかじめつかんでいた可能性があるのでは。例えばガイドですとか、そういう人間が情報を漏らして、ある意味、強盗団とグルというかたちで犯行を行った可能性は捨てきれない」
マニラでは、日本人を狙った強盗事件が相次いでいます。
強盗の瞬間を捉えた映像。去年11月、路上にバイクを止めた男ら。歩道を歩いてきたのは、日本人グループです。男の一人が日本人に近づくと、殴打し、強引にバッグを奪いました。その後、バイクで逃走。被害者によると、男らは拳銃のようなものを向けて脅してきたそうです。
今年5月にも、マニラにある日本食レストランに強盗が押し入り、日本人の客から現金などを奪い逃走する事件が発生。
現地の日本大使館によると、去年10月以降、拳銃が使われ日本人が被害に遭った強盗事件は今回を含め21件起きているということです。
海外での安全対策に詳しい専門家は…。
「(日本人は)お金を持っているというイメージがあると思いますし、標的にされやすい背景はあるかと思う。特に日本人は、武装していない前提で犯罪者側も比較的優位に立てると理解している可能性もある」
そして現地警察は、今回の事件に関与したとみられる2人の身柄を拘束したと発表しました。