ウクライナ和平を巡って、アメリカ・バンス副大統領が、ロシアが大幅な譲歩をしたと語りました。ウクライナの安全の保障のため、カナダは軍の派遣にも言及。欧米の圧力も強まっています。
カナダ、ウクライナに2000億円の軍事支援
「ロシアはこの戦争が始まって3年半で初めてとなる、大幅な譲歩をトランプ大統領に提示しました。彼らはいくつかの核心的な要求について、柔軟な姿勢を見せる用意があります」
アメリカのテレビ番組に出演したバンス副大統領。ロシアとウクライナが紛争終結に向かっていると自信を見せました。
しかし、トランプ大統領とウクライナ・ゼレンスキー大統領らとの首脳会談から1週間余り。和平合意に向けた交渉は難しさを増しています。
「100年後も、ウクライナの独立記念日はここで祝われるでしょう」
ウクライナが旧ソ連から独立した記念式典で、“停戦交渉でロシアに妥協しない”考えを改めて誓ったゼレンスキー氏。ウクライナの独立記念日を祝い、パリのエッフェル塔は青と黄色のウクライナ国旗の色にライトアップされ、ウクライナを支持する集会が世界各地で開かれました。
そんな戦争終結への願いも虚しく、アラスカ会談以降も連日のように侵攻を続けているロシア軍。いら立ちを見せるトランプ氏は、ロシアに再び強硬姿勢を見せています。
「大規模な制裁か、大規模な関税か、あるいはその両方かもしれません」
キーウを電撃訪問したカナダのカーニー首相は、「安全の保証」の一環として「カナダ軍の派遣」について言及しました。
「私たちは、同盟国やウクライナなどと協力して、陸、海、空における安全の保証のあり方について協議しています。また、部隊の駐留の可能性も排除しません」
ウクライナメディアによると、カナダは日本円でおよそ2130億円の軍事支援を約束。弾薬や装甲車両は、早ければ来月にもウクライナに届けられるといいます。
各国が圧力を強めるなか、トランプ政権は楽観的な見方です。
「ロシアはウクライナに、かいらい政権を樹立することはできないと認識しました。これは当初、主要な要求でした。また重要なのは、ウクライナに何らかの安全の保証が与えられることをロシアが認めたことです」
「安全の保証」の枠組みについて、ドイツのワーデフール外相は「欧米だけでなく、広範な国々の参加が必要」だと訴えました。
日本の関与について、林芳正官房長官はこのように話しました。
(「グッド!モーニング」2025年8月26日放送分より)