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2025年8月29日 18:00

トランプ大統領「国防総省」を「戦争省」に…名称変更の思惑 レストランのロゴも標的に

トランプ大統領「国防総省」を「戦争省」に…名称変更の思惑 レストランのロゴも標的に
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 アメリカのトランプ大統領が、「国防総省」の名称を「戦争省」に変更することに意欲を示しています。どんな思惑があるのでしょうか。

トランプ政権が意欲…国防総省を改称?

 トランプ大統領は25日、アメリカが勝利した第1次世界大戦と第2次世界大戦当時は「戦争省」と呼ばれていたと話し、「国防総省」から「戦争省」への名称変更を検討する考えを示しました。

 また、理由について「防衛も必要だが攻撃も必要だ」と主張しました。

 そもそもこの「戦争省」は、主に陸軍を統括する機関として、建国まもない1789年に設置されました。

 その後、1798年に「海軍省」が設置され、長らく2つの省が存在していましたが、第2次世界大戦後の1947年、国家安全保障法が署名され、軍人ではない国防長官が、戦争省、海軍省、新たに独立した空軍、すべてを統括することになりました。そして1949年に、「国防総省」に改称されました。

 その「国防総省」をめぐっては、3月にヘグセス国防長官が自身のSNSで「どちらの呼称が良いか」というアンケートを行っていました。

 この時は、「国防総省」が良いが45.7%だったのに対して、それを上回る54.3%の人が「戦争省」が良いと答えました。

揺れるワシントン

 そんな「戦争省」を復活させようとしているトランプ政権は今、軍を国内に向けて派遣しているといいます。一体、どういうことなのでしょうか?

 トランプ大統領は11日、「ワシントン解放の日だ。首都を取り戻す」として、治安対策強化のため、市長が民主党のワシントンに州兵800人を動員し、ワシントンの地元警察を連邦政府の指揮下に置くことを発表。その後、2000人にまで増員しました。

 CNNによると、州兵動員後、観光客や地元住民が外出を控えたためワシントンの経済を圧迫。レストラン予約アプリの調べでは、来客数が前の年から約3割減ったということです。

 そして25日、トランプ政権は24時間どこにでも派遣できる「即応部隊」を州兵に創設。

 トランプ大統領は26日の閣議で、「来年の選挙で犯罪は大きなテーマになると思う」と述べ、治安の争点化に直接言及しました。

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民間企業のロゴ変更にも“介入”

民間企業のロゴ変更にも…

 民間にも“トランプカラー”を要求しています。飲食店のロゴ変更に、大統領がまさかの介入です。

 騒動の舞台となったのが、1969年創業でテネシー州に本社を置く「クラッカーバレル」というレストランチェーン。カントリー風のお店で、全米45州におよそ660店舗を展開。ビスケットやフライドチキンなど、アメリカ南部の定番メニューを提供しています。

ロゴ変更に異議を唱える人が続出
ロゴ変更に異議を唱える人が続出

 その「クラッカーバレル」では1977年から、白人男性が描かれたロゴを使用。「ハーシェルおじさん」の名で親しまれてきました。しかし19日、「ハーシェルおじさん」をなくした新たなロゴを発表。高齢層に支えられてきたが、コロナ禍で売り上げが激減したことから、若い世代も取り込むため「ブランドを現代的に刷新する」狙いがあったということです。

 ところが、ロゴ変更に異議を唱える人が続出。「農村部の白人層を象徴する人物が排除され、アメリカの原点に背を向けた」といった反発の声があったということです。その結果、株価が12%以上下落しました。

 クラッカーバレル側は25日、ロゴ変更についての説明が不足していたと釈明しましたが、26日、トランプ大統領が「古いロゴに戻すべき!」とSNSに投稿。クラッカーバレルのCEOは、その日のうちにロゴ変更を撤回し、従来のロゴを継続して使用する方針を表明しました。

トランプ大統領のイラストと共に「America First」と書かれた、クラッカーバレル風のロゴを投稿。
トランプ大統領のイラストと共に「America First」と書かれた、クラッカーバレル風のロゴを投稿。

 するとホワイトハウスはSNSに、トランプ大統領のイラストと共に「America First」と書かれた、クラッカーバレル風のロゴを投稿。そこには「意識が高すぎると破滅する」という文章も載せられました。下落した株価は翌27日、ロゴ変更発表前の水準に回復したということです。

人気スポーツチームの名称変更にも

スポーツチームの名称変更にも介入

 さらにトランプ大統領は、スポーツチームの名称変更にも介入しています。

 MLBの「クリーブランド・インディアンス」は2022年「ガーディアンズ」に。NFLの「ワシントン・レッドスキンズ」も同じく2022年、「コマンダース」にそれぞれ改称しています。どちらも「ネイティブアメリカンに対し人種差別的」という批判を受けての措置でした。

 しかし、トランプ大統領は先月20日、SNSに「“ワシントン何とやら”は直ちにレッドスキンズに戻すべきだ。インディアンスもだ。偉大なるインディアンの多くもそれを望んでいる」と投稿しましたが、実際に望んでいるかは分かりません。

スミソニアン博物館の展示にも

スミソニアン博物館の展示にも介入する動きも

 トランプ大統領は、博物館の展示にも介入する動きを見せています。

 スミソニアン博物館では、アメリカが“白人に特権を与える社会”であることを示す、奴隷制度の企画展を実施。

 これについてトランプ氏は19日、自身のSNSで「奴隷制度がいかに悪かったかということばかり。成功や明るさ、未来については何も語られていない」と批判。ロイター通信によると、ホワイトハウスは内部調査を実施すると発表したということです。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年8月29日放送分より)

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