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アメリカのルビオ国務長官は15日、ハマス幹部を標的にカタールを空爆したイスラエルのネタニヤフ首相と会談しました。共同会見でルビオ国務長官は、イスラエル支持を改めて強調しました。
イスラエル さらなる攻撃も示唆
「ハマスは今も危険分子であり、存在するかぎり湾岸地域に平和は訪れません。すべては10月7日にあの野蛮な連中が(イスラエルの攻撃)作戦を実行したことで始まったのです。終わらせる必要があります」
9日に行われたイスラエルによるカタールへの空爆を批判せず、むしろ攻撃を正当化するような発言をしたルビオ国務長官。ネタニヤフ首相も、アメリカとの蜜月ぶりをアピールしました。
「ルビオ長官の訪問はアメリカがイスラエルと共にあるというメッセージになります」
カタールへの空爆についても「テロリストへの警告だ」と述べ、さらなる攻撃も排除しない考えを示唆しました。
「福音派へのメッセージ」専門家
会談に先立ち、ルビオ国務長官とネタニヤフ首相がそろって訪れたのは、エルサレム旧市街にあるユダヤ教の聖地「嘆きの壁」。あくまでもイスラエルに寄り添うアメリカにアラブ諸国は危機感を募らせています。
15日、イスラエルの空爆への対応を協議するため緊急の首脳会議を開きました。
アラブ諸国は緊急会議でカタールへの空爆を「重大なエスカレーション」と強く非難したうえで、イスラエルの国連加盟資格停止に向けた取り組みを要請することなどを盛り込んだ声明を発表しました。
空爆が行われた当初、トランプ大統領は「非常に不満だ」とイスラエルを非難する言葉を口にしていました。
1週間も経たないうちに批判する姿勢を封印したトランプ政権の真意について、専門家の上智大学・前嶋和弘教授はこうみています。
「トランプ大統領がどれだけイスラエルにいら立っているかというと、恐らく全くと言っていいほどいら立っていない。去年の選挙で最もトランプ大統領に入れた人は誰かと見ると、キリスト教福音派。福音派は熱烈なイスラエル支援。国内のトランプ支持層の一番大きな(キリスト教)福音派を見ながら、イスラエルを徹底的に守るというメッセージを出したかったというのが、今回のルビオ×ネタニヤフ会談」
アメリカのニュースサイト・アクシオスは今回の空爆について、ネタニヤフ首相がトランプ大統領に事前に伝えていたと報じています。
また、イスラエル高官の話として「トランプ大統領は(攻撃を)止めなかった」としています。
(「グッド!モーニング」2025年9月16日放送分より)
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