2
アメリカ・ニューヨークで始まった国連総会で、フランスなど10カ国がパレスチナの国家承認を表明しました。大きな転換点を迎えましたが、一方でG7の国家間で大きな溝があることも浮き彫りになっています。
■“承認”国連加盟国の8割に
ガザへの攻撃が始まってから間もなく2年。毎日、罪のない人々の命が奪われ、尊厳が踏みにじられてきました。これを一刻も早く終わらせようという動きが、世界を包む大きなうねりとなっています。
フランス マクロン大統領
「今がその時です。イスラエル人とパレスチナ人の平和を誓った国家の歴史責任において、今日、フランスとしてパレスチナ国家の承認を宣言します」
「今がその時です。イスラエル人とパレスチナ人の平和を誓った国家の歴史責任において、今日、フランスとしてパレスチナ国家の承認を宣言します」
オーストラリア アルバニージー首相
「パレスチナ人の悲願を認めることは議席、発言権、投票権への承認だけでなく、祖国と呼べる地に“真の希望”を与えます。ユダヤ人を何世代も支えた希望と同じものなのです」
「パレスチナ人の悲願を認めることは議席、発言権、投票権への承認だけでなく、祖国と呼べる地に“真の希望”を与えます。ユダヤ人を何世代も支えた希望と同じものなのです」
フランスを筆頭に10カ国がパレスチナの国家承認を表明。これで193ある国連加盟国のうち、8割がパレスチナを国として認めたことになります。
特に歴史的にみても“三枚舌外交”でパレスチナ問題がこじれる原因を作ったイギリスと、そこに便乗したフランスが承認したことは大きな転換点です。
広告
■対応分かれるG7 日独伊“承認せず”
逆に、大国同士の溝が際立った一日でもあります。G7から3カ国が承認にまわった一方で、アメリカは断固拒否。
ホワイトハウス レビット報道官
「大統領は、彼らは口先だけの決定で行動が追いついていないとの考えです」
「大統領は、彼らは口先だけの決定で行動が追いついていないとの考えです」
ドイツは、ホロコーストへの贖罪から承認は難しく、同じく承認を見送ったイタリアは、イスラエル寄りの姿勢が国民の反発をかい、大規模な衝突も始まっています。
日本も承認しませんでした。
岩屋毅外務大臣
「パレスチナ国家承認は“するか否か”ではなく“いつするか”という問題」
「パレスチナ国家承認は“するか否か”ではなく“いつするか”という問題」
手を取り合っているようで、足を引っ張りあう先進7カ国。それをいいことに、イスラエルはやりたい放題です。
イスラエル ネタニヤフ首相
「パレスチナ国家を承認した指導者たちにメッセージを送ります。あなた方はテロリストたちに莫大な報酬を与えた。パレスチナ国家ができることは絶対にない」
「パレスチナ国家を承認した指導者たちにメッセージを送ります。あなた方はテロリストたちに莫大な報酬を与えた。パレスチナ国家ができることは絶対にない」
国連総会で演壇に立つトランプ大統領。国連が世界秩序を崩壊させたと主張する予定で、世界の溝がより一層深まることが予想されます。
広告
(C)CABLE NEWS NETWORK 2024