アメリカ・トランプ大統領が全世界から緊急招集した軍の幹部を前に、気に入らない幹部の解雇をちらつかせるなど異例ともいえる演説を行いました。ガザ和平案の合意期限が迫るなか、連日「力による平和」を国の内外に訴えています。
「気に入らなければ解雇」トランプ大統領
軍幹部の粛清を予告してから演説会場に向かったトランプ大統領。同じころバージニア州の国防総省には、緊急招集された世界各地に駐留する幹部など800人以上の将官が集まっていました。
ヘグセス国防長官は、軍の組織改革を進めると宣言。優秀な兵士は迅速に昇進させ、不適格な者はクビにすると話しました。
その後、トランプ大統領の演説が始まりました。
詳しい目的も知らされずに集められた将官らは、選挙集会のような会場の雰囲気に困惑の色を浮かべていました。
トランプ大統領がガザ和平案
「力による平和」を掲げるトランプ政権。イスラエル・ネタニヤフ首相との会談では、パレスチナのガザ地区を巡る新たな和平計画で、アメリカとイスラエルが合意したと発表しました。トランプ大統領は先月29日、こう述べました。
ハマスに提示した計画は20項目に上り、双方が合意したうえでの戦闘の即時終結や72時間以内のすべての人質の解放が盛り込まれています。今後のガザ地区の統治についてはこう話しました。
暫定的にガザ地区の統治は、非政治的なパレスチナ人の委員会が担当。トランプ大統領をトップとした国際機関が監視・監督を行い、治安は国際部隊が守るとしています。
アラブ諸国やヨーロッパなどからも歓迎の声が上がっている和平計画。イスラエルのネタニヤフ首相は29日、こう話しました。
ハマスは検討すると反応していますが、幹部からは「イスラエル寄りだ」という声も出ていて、受け入れるかは不透明な状況です。
(「グッド!モーニング」2025年10月1日放送分より)